2020年09月25日 17:32

サイバネットシステムは、紫外線の照度分布を可視化・計算できる照明解析ソフトウェアおよび空間/水流における紫外線照度の減衰/増加を計算できる流体解析ソフトウェアを連成させ、紫外線による殺菌/ウイルス不活化を効果的に実施するためのシミュレーション技術を提供する。
新型コロナウイルス感染症予防のため、非接触型のウイルス不活化技術が国内外で注目されている。特に、波長100-280 nmの紫外線「UV-C」を使った殺菌は、消毒液散布と異なり人的作業に頼らず有害物質を残さないというメリットがあり、すでに幅広く使われている。人体への影響を最小限に抑えた222nm紫外線で新型コロナウイルスの不活化効果が得られたという報告も広く報道されており、今後は関連機器の供給が更に増えることが予測される。
サイバネットは、照明機器やディスプレイの照射分布評価から設計まで多くの場面で活用できる照明解析ソフトウェアを1995年から提供しており、照明解析技術を基にした設計や解析の代行サービスも数多く手掛けてきた。また光学系だけでなく、多様な物理現象をモデル化して空気や水の流れを計算できる流体解析も得意としており、多くの分野へのツール納入実績がある。
こうした技術を利用することで、物質表面や空間、流体における紫外線照射量の予測に留まらず、空気や水の中を漂う細菌/ウイルスそのものへの照射量および不活化率も算出することが可能。設計時の解析技術活用により、紫外線殺菌/ウイルス不活化機器・装置の開発にかかる時間やコストの削減が見込まれる。