2020年07月31日 17:29

製造業向けAIシステム開発を手掛けるPros Consは、外観検査AI「Gemini eye」の精度を大幅に向上させ、v1.1.0にバージョンアップ、2020年8月3日(月)より提供する。

従来の画像処理技術では、木目のような自然物や繊維の柄、シボ加工などの外観検査は困難だった。その理由としては、これらの製品は見た目が一様ではなく、良品・不良品を区別するために非常に多くの条件設定が必要となることが挙げられる。

Gemini eyeは、少量の良品画像を学習するだけで、検査画像それぞれのあるべき良品イメージを獲得し、不良品を判別することができる。この特性を活かし、工業製品だけではなく、自然物や繊維、食品などでも少量のデータで十分な検出精度を出せるよう研究を進めてきた。

一般的な教師無し学習では、自然物の外観検査を行う場合、多くの良品を不良品と判定してしまう可能性がある。学習した良品から複雑なパターンの表現が難しく、非常に低い精度になることも珍しくない。今回のバージョンアップでは、ディープラーニングのモデル構造を最適化することで、より複雑なパターンの学習が可能になった。そのため、より人間の感覚に近い良品イメージを獲得できるようになっている。既にGemini eyeのライセンスを持っている人は、無料でアップデート可能。