2020年05月21日 18:01

須藤玲子の大型インスタレーション「扇の舞(Japanese Fanfare)」が、イギリスのコンプトン・バーニー・アート・ギャラリー(Compton Verney Art Gallery)にて開催中の展覧会「ファブリック:タッチ&アイデンティティ(Fabric: Touch and Identity)」のフィナーレを飾っている。新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け現在美術館は休館となっているが、展覧会のオンライン公開がスタートした。

イギリスの田園地帯に位置するコンプトン・バーニーは18世紀に建てられた邸宅を改装した美術館で、美しい庭園とユニークな切り口の展覧会で知られている。開催中の「ファブリック:タッチ&アイデンティティ」は、人間の第2の皮膚であるファブリックについて、アート、デザイン、ファッション、映画、ダンスのレンズを通して、その身体性と社会性に迫る意欲的で遊び心溢れる展覧会となる。

服に袖を通した際の布が直接肌に触れる感触は誰もが経験したことのある普遍的なもの。服やテキスタイルはジェンダーやセクシャリティなど私たちの社会的なアイデンティティをかたちづくる重要な要素でもある。展覧会ではファブリックと人々との関係性を須藤玲子、野田涼美、イギリスを代表するファッションデザイナーのヴィヴィアン・ウェストウッドなど現代のクリエイターの作品、歴史的な絵画や衣服のコレクションを展観することで明らかにする。