2018年12月06日 17:20

テイ・エス テックでは、NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)のプロジェクトから提供されるサンプル材料の評価を行っている。この度、同社が成形に成功し、性能検証等を行った、セルロースナノファイバー(CNF)を添加した強化樹脂を活用したドアトリム(ドアの内張り)が、「エコプロ2018」展において参考展示される。

CNF強化樹脂は、植物由来のセルロースを直径約3~数百nm、長さ数μmにほぐすことで生まれる最先端のバイオマスナノ繊維素材。剛性に優れることで薄肉化が可能となり、軽量化の達成手法として期待されているが、反面、材料特性上破断しやすい脆さもあり、成形することが難しい。

同社ではCNFを10質量%添加したポリプロピレンを用いて、従来素材のドアトリムと比べ、板厚を 2.0mm から 1.5mm 薄肉設定にて成形、17%の軽量化を実現。この材料を自動車領域へ活用することで、さらなる軽量化を実現し、燃費向上・環境負荷低減へ貢献すると期待されている。