2015年07月23日 10:14

ギリシャ領の群島全域で、数千に上る移民や難民申請者が、劣悪な生活環境から抜け出せない状態でいる。
国境なき医師団(MSF)は、昨年12月からギリシャ当局と欧州連合(EU)に対し、収容施設の不足に対応するよう繰り返し呼びかけてきたが、未だ拡充には至っていない。受け入れ体制は崩壊寸前の状態で、シリアやイラクなどから到着した人びとは健康を危険にさらしている。
医療チームのもとには、疥癬や皮膚感染症といった不衛生な生活環境によってもたらされた症状を抱えた患者が絶えずやって来る。MSFは給排水状況や衛生環境の改善に努めているが、現地当局による意思と行動抜きには、事態の大幅な改善は望めない。近日中に2ヶ所の収容施設で、診療、清掃、救援物資配布を行い、給排水と衛生環境の改善を進めるとしている。