2015年05月11日 17:54

リベリアでエボラ出血熱の新規症例が42日間にわたり記録されなかったことを受け、世界保健機関(WHO)は5月9日、同国でのエボラ流行終息を宣言した。

国境なき医師団(MSF)もこの宣言を前向きに受け止める一方で、国境をまたいだ疫学的監視の維持を呼び掛けている。隣国のギニアとシエラレオネではいまなお新規症例の報告があり、西アフリカ地域の流行が終息したわけではない。

リベリアでMSF活動責任者を務めるマリアテレーザ・カッチャプオティは「流行3ヵ国全てが新規症例を出さず42日間を過ごすまでは、油断できない。一瞬で元に戻りかねない」と話す。

MSFが西アフリカ全体で受け入れた患者は合計9470人。そのうち5170人の感染が確認され、2553人が回復した。MSFスタッフは、西アフリカ地域全体で合計14人がエボラに命を奪われたという。