2014年12月22日 15:36

FAOと国連WFPは、エボラ出血熱の主流行地であるギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国で、このまま食糧が入手しづらい状況が続き、農作物・家畜の生産性向上の対策が取られなければ、来年3月までに100万人が食糧不足に陥る恐れがあると発表した。

FAOと国連WFPの報告書では、以前より慢性的食糧難に苦しんでいた同3カ国では、エボラ出血熱によりさらに深刻な食糧難に発展しかねないと指摘している。国境の封鎖、隔離地域の設定、狩猟の禁止などにより、市場に食べ物が流通しなくなり、人々は食糧を確保しにくくなっているうえ、エボラ出血熱の流行地域では作物不足に拍車がかかっている。12月現在、同3カ国で50万人が深刻な食糧危機に瀕しているといわれている。

エボラウイルスへの感染、または、感染による死亡で、多くの家庭が稼ぎ手を失い、人々は収入源に直面している。また、感染を恐れ仕事に行かなくなるなど、3カ国では経済が停滞している。