2016年03月02日 10:49

千葉大学亥鼻キャンパスにある「ゐのはな記念講堂」が、長期にわたっての適切な維持保全や優れた改修を実施した優秀な建築物を表彰する、BELCA賞のロングライフ部門を受賞した。

「ゐのはな記念講堂」は1963年に竣工。2回の改修がなされているが、設計者である槇文彦氏のデザインコンセプトは堅持。斜め外壁の杉板本実型枠コンクリート打放し工事は、高品質な型枠施工とコンクリート打設がなされ、2014年改修時のコア抜き調査でも強度は問題なく、中性化深さは10mmにも満たなかった。いっぽう照明のLED化による省エネ対策、誰でもトイレの設置によるバリアフリー化、無線LANの設置など、時代の要請による改善により今後長期の使用にも十分耐えうる水準まで機能は向上。

50年以上が経過しているものの古さを感じさせない建築である点や、リフォームを経ているが、当初の優れたデザインの建築を使い続けたいという関係者によりロングライフとなっている点が評価された。